FC2ブログ
 

2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

映画「不思議な岬の物語」

 吉永小百合主演、笑福亭鶴瓶、阿部寛がなかなか良い演技をしている。また、千葉県銚子市の皆さまも素晴らしい役割を果たしている。
(ネタばれあり、注意!)

舞台は千葉県のある海岸段丘の上にある古びたコーヒーショップ。若くして画家であった夫を亡くしてからずっと一人でコーヒーショップをしているヒロインが吉永小百合である。彼女におもいを寄せる人は多かった。不動産屋の鶴瓶、漁師の笹野隆、甥の阿部寛もそうだった。コーヒーショップの壁には亡き夫が描いた虹の絵が飾ってあった。ヒロインは毎朝、しばしこの絵を描いている亡き夫の幻影と過ごすのである。
 ある日、虹を追って東京からこの岬まで来たという父子が店に来た。ここに来れば虹があると、その子供が言ったので来たとのこと。
 ひとびとは何を心の支えとして生きていくのであろうか?この映画に出てくる人たちはみんな、はつらつとした時期を過ぎ、余生を送っているようなところがある。そして、笹野ががんで死に、鶴瓶は転勤で大阪へ跳ばされる。再び来た父子は虹の絵を返してくれと若いひとが来るといい、コーヒーショップの絵を持って行ってしまった。身近にあった大切な人たちやものが次々と亡くなっていく中で、ある日ヒロインは自分の店に火をつけ、自殺を図ろうとする。
 それを助けたのは甥の阿部寛。吉永は阿部にいままでの薄幸だった人生を語り、やがてそれまで姿を追い求めていた夫から旅立たねばという自覚を持つようになる。
 翌日、多くの村人が彼女を元気づけにきてくれた。プレハブでコーヒーショップを再建してくれたのだ。
 人間は他の人からの日常のささいな行為によって生きることができるものである。また、その些細な行為や言葉がなければ生きられないものである。モノやお金も大切ではあるが、それ以前に心の支えとなるべきものがなくなってしまえば人は生きられないのである。そんなテーマを盛り込んだ秀逸な作品であった。

スポンサーサイト



PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

この映画観ましたよ、見終わってから一言「皆本当にこんな事やってたら食べて行ける訳無いやん」とぶつぶつ、ナントまあ夢の無い一言をポツリ。
 モデルになったお店は実在するらしいですがコーヒー一杯で500円?を一日何杯売ってたか知りませんが店の維持費さえ出ないでしょ?ね??思いません??よね・・・・(うぃ~~)
 
 

うんちく | URL | 2016年03月06日(Sun)04:10 [EDIT]


 も~、うんちくさん、人が感動に浸っているというのに冷水ぶっかけるような事言って。
 ・・・と言っても確かに生活感は薄いですね。まあいいじゃないですか。見せたい処はそんな場面じゃないんだから。

四方山果無 | URL | 2016年03月06日(Sun)07:28 [EDIT]


私もロードショーで見ました。
吉永小百合はもっと強く最後まで一人で生きてほしかった。
ちょっと残念でした。

keiji117 | URL | 2016年03月06日(Sun)19:53 [EDIT]


keiji117さん
 お久しぶりです。
そうですね。気丈に生きてほしいけど、でも思いでの絵画がなくなり、親しい人たちが自分の周りから去って行ってしまえば寂しさがつのり、そんな気持ちにもなるのではないかと思います。私なんか、週末に自宅に帰れないだけでも寂しい。はは、へたれです。

四方山果無 | URL | 2016年03月06日(Sun)21:23 [EDIT]


楽しく観ました。
生きて行く事は、諸行無常の繰り返しですね。

一ファンです | URL | 2016年03月07日(Mon)11:55 [EDIT]


一ファンさん
 いつもコメントありがとうございます。
生きていく事は諸行無常・・・本当にそうだと思います。
煩悩や欲望にまみれて生きていく姿こそ本当に生きている姿なのかも。あまり達観してしまうと生きる意欲がなくなってしまうかもしれませんね。
 自分が生きていく価値というか役割を見出す事も大切な事かもしれません。見出せるまでは、自分は生きとし生ける動物だと再認識してあるがままに生き続ける事が自然かとも思います。

四方山果無 | URL | 2016年03月07日(Mon)22:29 [EDIT]