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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

映画「0.5ミリ」 安藤桃子監督 (2013年)

ホントに説明の無い映画だ。ヒロインの生い立ちも、何故家もなく天涯孤独なのかも解らない。背景は人を無条件に信じる孤独な老人、プライドが有るゆえ人間的な人生が送れない老人、その他、各々が一つ一つのストーリーになっている。見る者にとってそれは監督から課題を突きつけられているような気さえする。「表題の“0.5ミリ”とは”心の尺度”人とのコミュケーションの中で静電気が起きるぐらい一歩だけ近づこうよ、という意味らしい。」と映画評にはあるが、そのようでもあり、そのようでもないような・・・いまいち標題が内容を表せていないような気もする。
0.5ミリ

安藤サクラの演じるヒロイン“サワ”は介護士をしていた。ある時、介護に行った家の息子の奥さんからおじいさんの「冥土のみやげに寝てやってくれ」と言われる。その夜、寝室のストーブから発火し、危うく火事に、あわてて日を消し、階下におりてみると、奥さんは自殺していた。その事件の後サワは職場を追われてしまう。
その後出会った老人達の良くない行いをネタに押し掛け介護士をするのである。カラオケボックスに泊まろうとするボンベを引きづった老人からは男もののコートを。詐欺に遭いかけた自動車修理工の老人からは車(いすず117クーペ)をもらい、次の“獲物”を探す。本屋でセーラー服の写真集を万引きしようとしてサワに見つかってしまった老人、ここでもまた一つのストーリーが。姪がそこへ介護に来て追い出されたサワはその老人が送ったカセットテープに涙する。
「押し掛け」とは行っても、実は仕事はきわめて真面目にするし、その老人の危機の場面では素晴らしい助け船を出すのである。最初はとても変で、決して良くないヤツだと思っていたヒロインが映画が終わりに近づくに連れ天使に見えてくるのだ。
鈍い自分だから、もう2回は見ないと、タイトルの意味が理解できないのだが、それほど美人ではないと思っていたヒロインの安藤サクラが、映画が終わりになるころにはとても魅力的な女性に見えてくるのである。
最後に、最初の火事が起こった家庭の息子が出てくる。たまたま出会うのだ。火事と自殺により天涯孤独になってしまったその息子は、生まれた時にはすでに家を出ていた父親の所に引き取られ、共に生活していたのだが・・・。そこでまた奇妙な生活が始まるのである。親子喧嘩の後、サワとその息子は・・・?
決して普通ではないと最初は思っていたサワが、老人達の物語が繰り返される内に何だか一番まともな人間に見えてくる。実はこの映画は老人に対して無関心な社会への手厳しい批判なのではないかとも思うのである。(お節介だと言われる位に寄り添って、手をさしのべろよ!と)
一番良かったシーンは、自動車の修理屋の老人を騙そうとした詐欺師に対するサワの行動。頭突きを食らわすシーンは最高でした。
 いすゞ117クーペオーナーズクラブ関東支部のYさん、素晴らしい映画をお貸しいただき感謝です。あと2回見た後、お返ししますので今暫くお待ち下さいね。

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コメントコメント


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これは是非観なきゃと思いあれこれ画策したものの失敗し結局観ず終い。
もしかしてレンタルリリースかな?
蔦屋に走りまつ。
だってウチには100インチシアターが有りますんで、テヘヘ🎵

うんちく | URL | 2015年06月14日(Sun)11:31 [EDIT]


うんちくさん
 これなかなか良かったですよ。
ヒロインサワの安藤サクラさんって少し前に”ショム2”に出ていて、とっても食えないヤツだと思っていたけど、この映画ではとても良かった。”死ぬまで生きよう、どうせだもん”そう思いながら生きていると、そのうち何か大切なモノが見つかるかも知れない・・・。坂田利夫の自動車整備士が全財産はたいて養護老人ホームに入る。サワがクーペのハンドルに頭を持たせ掛けた時に鳴るクラクションがまるで葬送の音に聞こえた。人生における幸せって何なんだろうと思った。蓮の花の上に乗るより、泥沼で蠢く方がまだ人間らしいのかも。

四方山果無 | URL | 2015年06月14日(Sun)16:27 [EDIT]


映画の中でHMの117がいとも簡単に扱われてるけど、小生の角目も重いけどHMってハンドルそんなに軽かったかな?(笑)

一ファン | URL | 2015年06月15日(Mon)19:04 [EDIT]


一ファンさん
確かにクーペのハンドルは重いですね。ヒロインのサワは本当にいとも楽々とあつかっていましたが、ま、原作の車はヒルマンだったらしい(まだ、原作を読んでいないので真偽のほどは?ですが)この映画のテーマはクーペのステアリングよりも重いんだと思います。余韻のある映画でした。この続きを期待したい。

四方山果無 | URL | 2015年06月15日(Mon)21:04 [EDIT]


未だ映画は見てませんが。
ステアリングは元々6.45の細いバイアスタイヤを前提に設計されており角目でパワステ化される迄HMから量産迄のステアリング系統の基本設計は変わって無い筈です。
そんなクルマに極太タイヤを履かせた挙句にスプリングを切り刻んでシャコタンにすると?
ボールジョイントがバンザイして上げている悲鳴が僕には聞こえるんですけど?
ついでにフロントアクスルのゴムブッシュの劣化や如何に?
本当にクーペを愛してるなら見かけ以上に手と金をかけてあげなきゃイケ無い所が有るのでは?と?

もしかして禁句並べちゃった?かな?

うんちく | URL | 2015年06月15日(Mon)22:18 [EDIT]


皆様スマソm(_ _)m
あらぬ方向にネタが逸れちゃいますた。
要するに完全オリジナルのHMならタイヤが細いのでそんなに腕力は要らないですよ。
そんなクーペに極太タイヤ履かせなきゃね。

うんちく | URL | 2015年06月15日(Mon)22:23 [EDIT]


うんちくさん
おっしゃることはごもっともです。私も太い(極ではありませんが)タイヤをはいているし、バネ切ってるし、ブッシュは切れてるし、ステアリングのリンクは少々やばい。
でもそこが煩悩かもしれません。
しかし、煩悩なくして楽しい人生ってあるの?と、開き直ってみたりして・・・

四方山果無 | URL | 2015年06月16日(Tue)20:24 [EDIT]