FC2ブログ
 

2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

時計について(この世に長く存在するものの条件とは)

 昔、独身寮のゴミ捨て場で拾って修理して、その後長く使っていたディジタル時計がとうとう壊れてしまった。
時計2
これは百均で買ってきたもの。

 重要な歯車が材質の関係で砕け散ってしまったのだ。1970年代のプラスチック全盛時代のシロモノ。プラスチック製部品でおそらく40年以上経過の時計であったのでそれもしかたがないのだが。もっと古い、木材と金属で出来ているものであれば恐らく今後もずっと修理して稼動させ続けることは可能であろう。そう考えると性能は低いが機能として半永久的に残るもの、機能はある程度高いが修復不可能により消え去って行くもの、この二通りがあるのではないかと思う。まあ、今時点の現象を見て行っているのだからこれから先はどうなのかは分からないのだが。
 私たち電気関係の世界では、設備や機器は必ず保守点検しないと正常な機能の発揮は期待できないものであるという認識が基本的にある。つかわれている部品には寿命があり、経年とともに劣化してゆくものだからだ。
 例えばラジオ。コイルやコンデンサ、抵抗、トランジスタなどの部品で構成されているのだが、まず寿命が短いのはコンデンサである。特に低周波部分に多用される電解コンデンサは短い。その理由は、電解コンデンサはアルミ箔の電極と絶縁紙を交互に重ねてロール状に巻き込んであり、絶縁紙には静電容量を増すため電解液と呼ばれる油が含浸されている。この電解液は時間と共に外部に漏れていき、これが完全に抜けてしまうと静電容量が大幅に低下しコンデンサの内部抵抗が上昇し、インピーダンスが極端に大きくなる。これでコンデサの寿命がつきるのだ。抵抗やコイルの寿命は比較的長いのだが、トランジスタにも経年変化があり、時間がたつとその機能が低下し、雑音が増えたりする。
 これはラジオは元より電子機器すべてに共通するものである。だから電子機器の寿命はそれほど長くは無い。それでは電気器具はどうか?これは電子機器を搭載していない比較的古い物なら寿命は長いだろう。掃除機、洗濯機、扇風機など、モーターだけのものである。
 では機械物はどうか?金属製の部品で構成されているものは比較的寿命は長いのではないかと思う。電子部品とは異なり部品自体を修復出来る可能性が高いからだ。歯車や軸受け、プロペラや配管など、腐食しても肉盛りなどが可能である。
 もっと長いのは生活上の什器類、家具、建物など。構造がプリミティブな物ほど修復が可能であり、補修を繰り返す事により長くこの世に存在出来るのである。極端な例であるが、先土器時代の石鏃などは何千年と存在しているのである。
 時計の修理からは随分話が飛躍してしまったが、若干話を戻すと、昔のゼンマイ動力の柱時計などは、点検調整をすることにより延々と持たせる事が出来る。漏刻や線香時計なんかはもっと長い。日時計などはお日様が出ているうちは延々とこちらはメンテナンスフリーで使えるのだ。ま、その精度は別としてだが。
 で、更に話を戻して、要するに自分の言いたい事は、現代の工業製品は恐らく何一つ後世には残らないと言うこと。精々平成の時代に昭和レトロや大正ロマンを味わう事くらいでしかないのだと言うことなのである。
 時計を修理していて、それではこの世に延々と残せるものにはいったいどんなモノがあるのか、そんな事に私の思考は飛んで行ったのである。では次回はもっと長く存在出来るものはどんなものがあるのかを考えてみようと思う。

スポンサーサイト

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

講釈タレる四方山さん
>電解液と呼ばれる油が含浸
 ケミコンのMTBF論をタレても判る人なんぞ殆どおりませんがな。
 え?ワタシ?ゲップですけどね・・・
 愛用の時計は1937年製造の米ウォルサム社製、今から76年前の製造ですが一日の誤差は1分程度で今でも元気に時を刻み続けてますよ。
 物を道具として見るか趣味のオモチャと見るか?道具として見るとこの時計はパチ物クォーツにも劣りますけどね。
でも時間に追われ焦った時はこのウォルサムをソッと耳に当ててテンプの音を聞きます。
不思議に心が落ち着くんですね・・・ゼヒ御一つドーゾ♪
(確か大岡昇平さんの小説の大事な場面にもこのウォルサムの時計が登場した筈ですが作品名は失念)
 

うんちく | URL | 2015年02月11日(Wed)15:06 [EDIT]


うんちくさん
おはようございます。
>・ゼヒ御一つドーゾ♪
時計メーカーのお話を聞いてもあんまりピンと来ないのですが、ウオルサムってそんなに豊富に市場に出回っているんでしょうかね?
ま、実は時計にはそれほど不自由していなくて、携帯電話やパソコン、万歩計、ボールペン、チューナーなどなど、自分の周りだけでも7つほど時を刻んでいるものがあります。実はひとつあれば十分なんですがね。

四方山果無 | URL | 2015年02月12日(Thu)05:29 [EDIT]