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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

映画[ディア・ドクター]

 笑福亭鶴瓶がとてもいい味を出している映画。また、看護師役の余貴美子、インターン医師役の瑛大もよかった。

 場面は、山奥の山村、診療所の医師が亡くなり、村長が必死に後釜を探し連れてきたのが実は偽医師であった。オープニングは警察が偽医師を逮捕しに来た場面から始まる。現在の場面と過去の場面がオムニバスになっている中で、過去の描写の部分ではこの偽医師の活躍が光る。村人の多くは全幅の信頼を偽医師においている。医師は日夜を分かたず村人のために奮闘する。しかし、偽医師であるがゆえ出来ない事もあり、夜中には医学書を読み、ひたすら勉強をしているのであった。
 昔、救急外来にいたという看護師の活躍もすごい。事故で苦しがっている患者の症状を見て気胸と判断し、穿刺によって、応急処置をするように医師に詰め寄る。意を決した偽医師は看護士の指示により穿刺をし、一命を取り留めることが出来た。それを見て、看護師は座り込んでしまうのであった。
 その村には娘が医師になった年老いた母親が居た。彼女は胃癌であるが、それを娘に伝えたくない。偽医師は彼女に何度も娘の所で診断を受けるように諭すが、最後は彼女の思いを受け入れるのである。
 お盆に彼女の娘たちが帰省した時、医師である娘は母親の飲んでいる薬の殻を見つけ、その状況を疑い、診療所へ状況を聞きに行く。偽医師は、他の人の胃カメラ画像を提示し、説明をするが、彼女が次に帰省する日を聞いた時、いきなり診察室を飛び出してしまう。彼女が次に母親の元へ帰えれるのは1年後であったのだ。
 バイクで何処へともなく行く偽医師は、途中で出会った出入りの薬屋に彼女の本当の胃カメラの画像と、病理検査の結果を娘に渡すよう託すのである。
 結局それがきっかけとなり、偽医師であることが発覚してしまうのだが、村人や看護師、インターン医師、すべてが警察の厳しい追及に対しても、その偽医師のことを悪くは言わないのである。
 有る夜、インターン医師が偽医師の部屋へ来て、自分はインターンが終わればまた此処に帰って来たいと打ち明けた。偽医師は怒り出した、そして、この無医村の状況をインターン医師に逆にうち明けるのだ。最初は、そこへ来れば儲かるし、仕事もそれほど無いだろうと高をくくっていた、しかし、村人からはいくらでも打ってくる(体調不良を訴えてくる)、打たれたら打ち返すより無い、そんなことを繰り返しているうちに、村人からは多大な信頼を得ることになってしまった、でもそれは違う。自分には免許が無いのだ。と。
 この映画を見た時、その昔見た「沙羅の花の峠」という映画を思い出してしまった。こちらも無医村で獣医が急に苦しみだした子供の虫垂炎の手術をするという映画である。後日訴えられた獣医が、裁判所で尋問に答える・・・・なぜ、手術をしたのか?してほしいと言われたからした。他にするものは居なかったのか?いない。ここでは医師は商売にならないのだ。医師は商売か?・・・・この会話が大変印象深かった。この映画も相通じるものがある。
 結局偽医師は失踪し、見つかることはなかった。さてどうなってしまったのだろう?映画を最後まで見ると、その結果が出てくる。
 村人、医師の娘を持つ母親、看護師、薬屋、インターン、関係者が次々と刑事に尋問される。その各々のコメントも含蓄のあるすばらしいものであった。監督は喜劇風に仕立てたとは言っているが、これは現代社会における大変重いテーマを取り扱った映画だと思った。
 機会があれば是非とも見て頂きたい映画です。私の拙い文章ではなかなか伝えきれないのですが、素晴らしい映画でした。よかったです!

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