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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

書評「家守綺譚」

書評「家守綺譚」 梨木香歩著 新潮文庫

主人公の住んでいる家のある場所は山科か?なじみのある地名が多く出てくる。以前私は滋賀県大津市に住んでいた。小説に出てくる湖は琵琶湖、牛尾山や小関越え、鯖街道、朽木村など本当に懐かしい地名である。琵琶湖疎水べりの桜は本当に美しい。この情景は私が書くつもりだったのに~! 先を越された。

この小説は奇妙な雰囲気の中に私たちを浸らせてくれる。人の心がわかる花のこと、河童や、小鬼、人魚など怪しい物どもと主人公、綿貫征四郎との関わり合いを書き綴ったもの。何でも知っているとなりのおかみさんであるハナさんは、今から100年ほど前というこの小説の時代背景に合致する「常識人」であり、主人公の綿貫征四郎はその時代の物知らず(常識知らず)である。その時代、自然や超自然が日常と接近していた。死者や妖怪はきわめて身近な存在であったからである。しかし今、私たち現代人が感じるのは、そのような超自然のことを知らない征四郎が普通の人で、「不思議」をあたりまえだと思うおかみさんは変な人のように見えてしまう。
死んだ旧友、高堂が掛け軸の絵のなかから出てくる。征四郎はあわてることなくそれが普通のように振る舞う。はたまたタヌキや狐には常にだまされ続け、カワウソにまで同類と見込まれそうになる。まるで柳田国男の世界。小説が醸し出す雰囲気は森敦の「月山」に少し通じるところが・・・
綿貫征四郎の生き方は、不思議を楽しむゆっくりとした時間経過ゆったりとした心の余裕が感じられる。あくせくとそして、多くの時間のかかる事を切り捨てながら生きているそんな今の私たちの生活を少なからず反省させてくれるところがある。

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コメントコメント


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おはようございます。ご無沙汰です。
この記事とは関係無いですが、ご協力頂いたおかげで車が昨日戻ってまいりました。故障した当初は、部品もなかなか出ないクーペの為、くらがりまでに修理が間に合うか心配になりましたが、翌日には主要部品はkeijiさんに協力いただき、金曜日には部品も揃って昨日夕方直りました。PAnet・OC双方の方々情報頂き感謝です。
くらがりには張り切って行って参ります。

’80XE PA96E | URL | 2007年05月14日(Mon)05:50 [EDIT]


はじめまして

はじめまして!
コイケサナエの友人の「たまご」と申します。
人にも自分にも妙に辛口なサナエ姫がいつも絶賛しているおヒトのブログなのでちょっと参加させていただきました。
毎日が慌しく過ぎていくなかで、ああいう話をひとつくらい読んでから寝床に入ると、気持ちよく眠りにつけるようでワタシも愛読してます。地名がわかるともっと身近に感じるのでしょう。いいですね。
「月山」…はるか昔に読んだような記憶があるのですが、すっかり忘れているので読み返してみたくなりました。ではまた!

たまご | URL | 2007年05月14日(Mon)21:15 [EDIT]


’80XE PA96E さん
早々に修理の目途がつきよかったですね。PAnetやオーナーズクラブに集う同好の皆さんの存在は本当に有り難いものですね。この度の故障はかなり珍しい部類のもので、かつ重大なものだと思います。場合によっては人名に関わっていたかも知れません。できれば故障発生前後の状況(予兆など)や状況の写真など公開していただければ117クーペオーナーにとって価値ある情報になると思います。

四方山果無 | URL | 2007年05月15日(Tue)01:24 [EDIT]


たまごさん
はじめまして!コメントありがとうございます!
味土野ではすれ違いだったSさんとお察しします。
とても絶賛されるようなブログではなくお恥ずかしい限りです。本書はそもそも「たまご」さんがサナエ姫に紹介されたものを私が紹介してもらったものなので「たまご」さんには感謝しなければ。引き続き「りかさん」「からくりからくさ」と読んでいこうと思っています。
サナエ姫も「たまご」さんに紹介してもらった本はハズレがないと仰っていましたよ。
本ブログの2話前の「鯨尽くし」はサナエ姫と行って来ました。機会があれば「たまご」さんとも一度お会いしたいものです♪

四方山果無 | URL | 2007年05月15日(Tue)01:40 [EDIT]