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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

書評「シアター2」(有川 浩)

 「シアター」に続く2作目、どうやら次で終わりのようだ。あらすじは、借金を抱えた素人劇団が2年のうちに返済しないと解散させるという状態の中で、物品販売や宣伝に力を尽くし序々に返済していくがまだまだ予断を許さないという状況・・・そんなシチュエイション(これは第一話から同じであるが)の中、今回はこの劇団を脱退したかつてのメンバーからの中傷や劇団員の各々の生活面、そして恋愛の場面、主宰である巧の家出とか、スズと千歳のケンカとか、日常のいろんな場面がつぶさに書かれている。

第一話が借金返済のための劇団員の頑張りや金を貸している巧の兄、司の陰での応援に特化していたストーリーとは若干異なる場面である。
 登場する劇団の七人のメンバーはそれぞれに個性的でありかわいらしい。また、主宰者であり、“だめっこ”といわれている巧、その兄も劇団員や弟に厳しく当たっている反面、心の中ではしかたなくフォローしている姿がなかなかよい。登場人物のそれぞれに対する作者の愛情が伝わってくる。
 作者はあとがきの中で、登場人物はみんなわがままでなかなか自分の思うとおりにはなってくれない・・・といっている。もともとは自分が作り上げたキャラクターなのに、各々が一人歩きしているということだろう。それほどここでの登場人物達は、自己主張が強い。まるで実在の人物のようにキャラクターが立っているのである。
 借金返済まで残すところ、あと公演回数は3回、はたして返済なるか?それとも解散か?第三話は目を離せないだろう。そして千歳と司、牧子と巧、ゆかりと芦原、スズと小宮山これらの魅力的なペアがこの先どうなるのか?こちらについても随分気になる。
 最終となる第三話で、はたして作者「有川 浩」はどのような結末に持ってゆこうとしているのか?結果如何によっては今後有川の小説は一切読まない!という強い決断をもたねば・・・・と今思っているのである。(少々大袈裟かもしれないけど、それなりに気になる物語なのだ)
シアター2

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