
二つ目は、母親が骨折で入院している自宅近くの総合病院。こちらへはリハビリの状況を聞きに行った。母親はパーキンソン病で、以前から歩くことがかなり難しくなり、機敏な行動もとれなくなっており、床机にこしかけていてそこから落ちただけで、大腿骨骨折となってしまった。
この病院の老人に対する骨折治療の方針は、早々に金具などをいれる手術をして、動ける様にし、リハビリも早々に始め、できるだけ早期に以前の生活が取り戻せるようにするというもの。そうでなくて、長期間ギプスで固定して動かれないようにしていると、本当に動けなくなるほか、痴呆が進んだりするとのこと。
しかしながら、母親の場合は以前から歩くのは不安定で、何度もころんでいたため、病院では歩くのはもう無理と判断したようだ、しかし、自宅に帰ってきてなにからなにまで、介助が必要となると、家族はすごい負担になる。少なくとも這ってでもいいから、自律的に移動し、トイレに行けるというところまでは、回復して欲しいと思っている。
三つ目は、先週から自分が通っている整形外科だ。田植えが終わった後なぜだか左膝が痛くて歩けなくなり病院へ行ったのだ。抗生物質と痛み止めで何とか改善した。こちらは、この日が最終であったが2時間待ちの4分診療という状態であった。
病院3カ所も一日に行く事は今までになかった。自分の事にせよ、家族のことにせよ、歳を経る毎に病院にお世話になる機会は多くなるのだろうなと思う。私が住んでいる加古川市はそれほど都会ではないが、まだ、近隣に病院があるのでありがたいほうだろう。もう少し奥地の農山村では病院も遠く、また、数少ない病院に一日仕事で受診しに行くということもあるのだと思う。
病院のお世話にはなりたくないが、これだけは自分の思いではなんともならないことである。昔はへんぴな山奥に暮らし自然を楽しみながら生活することに憧れていたが、歳をとり、身体が動かなくなってくると病院やスーパーが近くにある便利な都会がよいと思ってくるものなのだろうなと想像する。(私は実はまだまだそんな歳ではないが、もう20年もたつとそう思っているような気がする。)


