
そんな春の週末、和歌山県海南市のいつものヤードに10名ほどのメンバーが集まり、古びた車に取り付いている。
お弁当でも持って、近所の公園でハナミズキでも愛でていた方がよっぽど良いであろうと思うのだが、車に取り付いているその面々は、まるで何かに取り付かれたように、必死であった。(これを病気と言わずしてなんと言ったらよいのか・・・・)

そう、この日は117クーペからエンジンを取り降ろしていたのである。
強力なツールは、バッテリーフォークリフト、最近少々不調で充電がうまく出来なかったが、それも何とか前日には解消、この日も活躍してくれました。
前日にエンジンに接続されている全ての配管類や配線類を外し、エンジンマウントも切り離しておきます。ミッションを外し、フォークリフトにてつり上げ、引っぱり出します。
てな感じで書くにはいとも簡単なことなのですが、エンジン周りをクリヤにするのに半日、ミッションを外し、エンジンを釣り出すのに半日を要してしまいました。ストリングを掛けるのに色々と思考錯誤しないとバルクヘッドにエンジン後部の上端が当たったり、フロントアクスルのメンバにオイルパンが当たったり、まるで”知恵の輪”状態でした。

今回大きく活躍していただいたのは、我々クラブ員の車の主治医である伊丹の”スピードウエル”のYさん兄弟、そして参加の皆さんはそれぞれ、それなりに活躍されていました。
紅一点、京都のFさんは、飲み物やお菓子を沢山用意してくれました。私は・・・・私の工具が活躍していました(汗)

エンジンが降りると、皆さんこれで仕事はおわったとばかり、片づけ始めるのでした。(あ、あのー、まだ倉庫の整理が終わってないんですけど・・・)
結局、倉庫にある部品整理は後日に回すことにして、作業ヤードを片づけ昼食へ。
解体した車体はスピードウエルへ、エンジンは私の軽トラに積んでアクエリアスへそれぞれ輸送しました。解体車は走行距離が少なかったため、ボディも機構部も非常にしっかりしている印象を受けましたよ。カムカバーの中なんてこんなに綺麗でした。

しかし、書類が無いだけで、こんな健全な車輌が部品取りにしかならないなんて、日本の車検制度はいったい・・・・?陸運事務所には申請された書類の控えがあるはずであり、申請者本人の申し出であれば、なんとかなりそうな気もするのですが・・・大きな不満です。
おまけがあります・・・・・
これ何だと思います?へへ、117クーペのトルコンなんですよ。初めて実物を見ました。
これって中にはオイルが充填してあってすごく重いんですね。そのため、フライホイールはぺらぺらでした。


