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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

書評「三匹のおっさん」(有川 浩)

 自分の読書は本当に我が儘だと思う。人から聞いた面白い小説の情報とか、たまたま新聞の下四分の一あたりに載っている宣伝を見たり、図書館で単に背表紙を見ただけで借りてきたり・・・。

 最近出版された小説だから、とか、ベストセラーになっているから、とか、映画やドラマ化されたから、とかいう情報は実は全然持っていなくて(気にもしていない)、単に前記のような好き放題の読書なのです。

 だから、既に15年ほど前に出版されているような小説でも、読んで感銘を受けた後、一番最後のページに書いてある出版年月を見て・・・、え!こんなに前の小説だったの!と最後に驚いたり、奥さんに面白い小説だから・・・・とあらすじを話し始めると、「それ、何年か前に○○がヒロインをしとったドラマの話しやで。」とか言われるのだ。

 しかし、気に入った作家の小説は基本的には全て読んで楽しむ。ちなみに昨今の私の好みの小説家は、梨木香歩さん、荻原 浩さん、浅田次郎さん、吉村 昭さん、池澤 夏樹さん、最近では有川 浩さんなどなど。

 出版された年月は気にしていないから単行本は買わない。必ず文庫が出てからとなる。安いし通勤電車の中(約1時間の電車の中、半分は立っているのだ)でも立って読めるからだ。しかし、最近は、買った本を置く場所も無くなってきたため、専ら図書館で借りてきている。

 ちょっと脱線するが(実は最初から脱線しているのだが・・・・。)買った本はなかなか捨てられない。雑誌なら古新聞に出しているが、小説でもエッセイでも本の形をしているものは捨てるのに抵抗がある。そしてそれがどんどん膨れて、ついには部屋中本だらけになっているのであった。


 で、本題なのですが、つい最近文春文庫から出版された有川浩さんの小説。電車の釣り広告で発見して購入。でももう4年前に連載されていた小説で既に続編も出ているらしい。・・・・ま、私の読書なんてそんなものです。

 この小説、還暦を過ぎた幼なじみの3人のおっさんが社会の(と言ってもご近所の範囲ですが)役に立とうと自警団を結成し、ひそかに活動する物語なのだ。一人は剣道の師範、一人は柔道の達人、そしてもう一人は、オタクっぽい武器マニア?

 この3人が解決した事件は、ゆすり、痴漢、詐欺、動物虐待、催眠商法など。予定調和の部分が無いとは言い難いが結構かっこよく事件を解決する。この事件の解決の仕方がキモなんですよね。そして、被害を受けた者への配慮とか、ある場面では、加害者に対する配慮もうかがえる。

 剣道師範のキヨの孫“祐希”と武器マニアのノリの娘“早苗”(別々の高校だが二人は同い年)の雰囲気もなかなかよろしい。特に生意気な祐希が祖父であるキヨとその仲間との行動に関わり初めてからの態度の微妙な変化が微笑ましい。

 早苗と祐希、この二人がどうなっていくのか?これも楽しみです。

 全部で6つの物語が書かれているのですが、どれも、家族や夫婦の関わりが描かれており、これは前に読んだことのある「阪急電車」のシチュエーションに繋がるものがあり、ほのぼのとした部分があります。

 最後に、この文庫版には挿し絵があります。これが結構良い。登場人物の特徴をよく捉えていると思う。

三匹のおっさん

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