FC2ブログ
 

2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

区切りの日

 3月29日、奈良県の山奥のダムがひとつ満水になった。2002年度末、いったんは完成したダムなのだったが、試験湛水中に発生した地すべりにより試験は一時中止になっていた。湛水は昨年11月頃より再開され、29日に満水になった。
 ダム湖3
                                                                        ダム湖1
 ダムの貯水位には余裕を見た容量が考慮されている。ダムが貯められる水位である常時満水位より少し高い水位、サーチャージ水位という。ダムがその生涯のうちよほどの大水害が無い限りは二度とこの水位に至ることは無い。このダム湖の姿は二度と見ることの出来ない風景とも言えるのだ。
 午前10時、非常用放流設備(クレストゲート)からの放流が始まった。少々マニアックであり、ごくごく私的な感情ではあるが、私にとっては感動的な一瞬だった。
クレスト放流1 クレスト上より
 2000年~2002年の3年間、それはダム完成まで最後の3年間だったが、この場所で仕事した。ダム管理制御処理装置(ダムを制御するコンピュータシステム)、80局もの放流警報装置の設置、電力設備、無線回線、中継所、反射板・・・・電気通信分野の全ての仕事に関わらさせてもらった。月の残業が100時間越えという過酷な状況の中でも充実感を感じていた。その後10年の遅延はあったが、ようやくそのダムが満水になった・・・・。
 この日はクレストゲートの動作確認、そして計画水位維持放流設備からの放流が行われた。
カスケード放流
                                                               区レスト放流2
 この日は私にとってひとつの区切りの日となりました。
    

(余談ですが・・・・) 
 かつてこのダムのコンクリート打設に使われたケーブルクレーンのトレッスル。これはかつて関西電力の黒部第四ダムでも使用されたものだそうな。このダムの建設最終年、予算が枯渇してしまい撤去が出来なかったので、いまだにこの場所にある。  結局ここで恒久的に保管されるのかも知れない。
トレッスル

スポンサーサイト



PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

少々マニアックであり

わたし、30代の時に3年間ほどダムの運用と計画をしていました。と言ってもゲートはない越流ダムで、185米個の小さいアーチダムです。米個なんて言葉は、ほとんど知られていません。
放流警報装置の取替、電源設備の取替、制御装置の改修と点検、似たような仕事をしていますね。若い頃は山のマイクロも点検に登っていました。私のブログに山だけ載せています。

リバー | URL | 2012年04月01日(Sun)19:05 [EDIT]


リバーさん
 ほんと、同じ様な仕事をされていますね。
「米個日」治水や多目的ダムではあんまり使わない単位ですね。専ら発電用ダムのための単位ですね。私たちの管理する、記号”F”を持つ洪水調節用ダムでは貯めている水はある面では貴重であり、ある面ではやっかいなものです。ダムや堰の管理の仕事に着くと眠れない日が結構ありますよ。

四方山果無 | URL | 2012年04月01日(Sun)20:08 [EDIT]


ここにこられている方へ

米個日とは

毎秒1tの水を流し続けて、ダムが空っぽになるまで、どのくらいかかるのかを示した数値です。
流入は考えずに出ていくだけの数値です。

四方山果無さん。
私の専門は、全く別なことです。
それは秋のMTGのときでもお話しましょう。

リバー | URL | 2012年04月01日(Sun)21:19 [EDIT]