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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

書評「僕は、そして僕たちはどう生きるか」(梨木香歩) 

“群れが大きく激しく動く、その一瞬前にも、自分を保っているために”

群れの中における自分の存在、これを保ち続けることがいかに大切なことであるのか。

僕は、そして・・・

“人は、人を「実験」してはいけないんだ。“

 人類の不幸、禍根は全てここから始まっていると言っても過言ではないと私は思います。

“泣いたら、だめだ。考え続けられなくなるから”

 泣いていたって問題は何も解決しない。多少気分はスッキリするかもしれないけど。歯をくいしばって考え続けなければ展望は見えてこない。

“大勢が声を揃えて一つのことを言っているようなとき、少しでも違和感があったら、自分は何に引っ掛かっているのか、意識のライトを当てて明らかにする。自分が、足がかりにすべきはそこだ。”

 これも同じ、「そんなことあたりまえじゃない。」「みんなそうしているんだからあなただけがやらないというのは・・・?」いかにも当然のようにして“強要”される行動。でも実はそうではない。大勢の中に流されてしまってはいけない。自分はどう考えるのか。そして自分の良識に従って行動をすること。これがいかに大切であり、いかに難しいことなのか。(特に浪花節的生き方の日本人にとっては・・・)

“僕は軍隊でも生きていけるだろう。それは、「鈍い」からでも「健康的」だからでもない。自分の意識すら誤魔化(ごまか)すほど、ずる賢いからだ。”

 ドキッ!私自身の心の中をのぞかれたような気がする。自分がうち勝たねばならない大きなテーマだ。

 この本の中にはきらめく言葉が沢山出てくる。そしてまた、扱うテーマも沢山あり、そしてそれぞれに重い。ずいぶん欲張りな物語であり、梨木さんの思いがたくさん込められている。

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