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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

映画「ピンク・スバル」

 かのイタルデザインをジョルジェット・ジュウジアーロと共に立ち上げた宮川秀之氏が息子の宮川マリオ氏そして田中啓介氏と共にプロデュースした映画。この映画を作成中だというお話しは2年前、梅田のリッツ・カールトンホテルで宮川秀之さんとお会いした時に伺っていました。

ピンクスバル

 この映画の舞台となるイスラエルは日本の自動車メーカーが世界に飛躍していた時代においても入っていかなかった国である。それはパレスチナとの紛争の地であり、非常に危険な所だったから。しかし唯一スバルだけはこの国にも入っていった。だから、この国ではクルマといえば日本のスバルであり、スバルは“希望の星”であった。

 パレスチナとの境界線沿いに位置するイスラエルの街タイベ。アラ ブ人のズベイル(アクラム・テラーウィ)は数日後に妹の結婚式を控え、20年間働いて貯めたお金で念願のスバル・レガシーを手に入れた。彼の夢はブラックメタリックのスバルで妹を結婚式場へ送ることであった。ズベイルの喜びは大変なもので、レガシーを汚れ無き処女にたとえ、それを運転しながら、頭に浮かぶ全ての賞賛の言葉を彼女に掛けてゆく。ついには、シートを倒し、レガシーを愛撫し始める(走行中なのに?・・・ちょっとこれには笑ってしまった)

 その夜は家族や友人を自宅に呼び、レガシーのためにパーティを開くのだ。そこへ登場するレガシーが積車に積まれていたことは余興ではあるが。

 20年間働きづめ、ようやく手に入れたレガシーを夢の中でも見ながら翌日起きてみると・・・・無い!レガシーが無い!
一夜のうちに盗まれてしまったのだ。手に入れた喜びの大きさだけ彼の落胆は大きなものであった。彼は友人知人にスバルを探してくれるよう頼んで回る。妹のアイシャは婚約者に兄の落胆があまりにも大きいものだから、結婚はスバルが出てくるまで延期するとまで言い出す。私の感覚では、たかがクルマ、結婚とクルマどっちが大事なの?と思うのだが、この場面はちょっと信じられなかったですね。

 イスラエルでは昔から車泥棒が商売として成り立ち、盗まれた車は解体され、再組立されて、パレスチナへ売られてゆくという背景がある。パレスチナとの境界近くのある町でそれがおこなわれており、ズベイルや友人達はそこへ行く。そしてそこで見たものは・・・・?

 イスラエルとパレスチナ、私たちがその国や地域の名前を聞いてまず最初に思い浮かべるものは、悲惨な紛争、宗教間の諍いである。しかし、そのような地域であっても日常の生活はごく普通に営まれ、人々は夢を持ち、幸せを追い求めているのである。

 しかし、映画のクライマックス、車泥棒の町で、人々はこの事件に対してどう折り合いを付けてゆくのか?この“折り合いの付け方“は、この地域に長く住み続けている人たちにしか理解出来ないことではないかと思う。

 なかなか国際色豊か?な映画だった。オープニングはなんと日本語で歌われる「ケ・セラ・セラ」。ズベイルがスバルを盗まれ落胆して町中をさまよっている時のBGMはドビュッシー。主人公の働くレストランで客に出しているものは「SUSI」。私たち日本人は頭のどこかでこの場面は“こうであらねばならない”と思うところが多々あると思うが、この映画はそんな思いをちょっと横に置いて観賞した方がいいのではないかと思った。


 「ピンクスバル」は大阪梅田ガーデンシネマ(イーストタワービル4F)にて7月15日まで上映しています。開演は20:40(13日のみは21:10開演)です。ちなみに映画の中では新旧のスバル(ブラット、レオーネ、レガシー他)が沢山出てきます。スバルファンの人にはいいかも。


(余談)

 梅田ガーデンシネマはこじんまりした映画館でした。マニアックな映画を沢山上映しているようです。このような種類の映画館へ行くのは初めてだったので少々驚きましたが、あまりメジャーで無い映画を見ることが出来る機会を作ってくれるこんな映画館はありがたい存在だなとおもいましたね。映画サービスデーと水曜サービスデーは¥1,000-です。(でも昨日は水曜なのに20人弱しか入っていませんでした。)

タイベ



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