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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

関空の思い出

(これは2009.3.10の記事です)

 KFEのMさんのお誘いで、関西空港の航空灯火の保守点検、修繕工事の見学に行った。

 3月11日午前0時、一期島の滑走路がクローズされ、一斉に工事や作業が始まった。Mさんの運転するワゴン車で、エプロンに入る。滑走路への入構は、管制塔の許可がいる。無線機で管制塔を呼び出し、支障の有無を確認、作業内容を伝えて入構する。昼間は飛行機が離着陸する滑走路を車で走るのはなかなか爽快な気分だ。航空灯火はさまざまな色で、おびただしい数が点灯している。エプロンから入るとそれらは無秩序に並んでいるように見えるが、滑走路を飛行機が離着陸する方向と同じように走ると、突然それら灯火は秩序を持ち始める。滑走路中心に連なる白い滑走路中心灯、緊急時の高速離脱路にはオレンジと白が交互にカーブを描いて連なる。滑走路両脇には滑走路の端を示す灯火が、滑走路終端には赤い灯火が横一列に。誘導路両脇には青い灯火が並んでいる。エアロプラザから夜見る滑走路も美しいときいていたが、日頃パイロットしか見ることのできないアングルで航空灯火が見られる事は希有なことであり、感動的なものだ。

 滑走路エリアを示す内照式表示板を間近で見るとのも初めてである。韓国製のその表示板は、ハロゲン灯が光源であり、多少の発熱があった。低いポールに設置されており、下部で、折れ曲がるようになっており、台風時などで、想定以上の風圧がかかると倒れるようになっている。また、吹き飛んでしまわないようにワイヤにて基礎に固定されている。単なる看板ではあるが、細かい配慮がされていることには驚いた。

 誘導路の端を示す青い灯火を設置する工事を見学した。開港14年、荒れた滑走路の舗装の補修が先日終了し、本来埋設されている灯火類は仮設されている。これをもとの位置に設置しなおすのが今日の仕事である。舗装面にマーキングがしてある場所が、事前事後に測量してある、灯火の設置位置だ、ここをコアボーリングすると、下から灯火を固定するためのボックスの一部が現れる。舗装路横の草むらにはこのボックスとつながるハンドホールがあり、そこへゴムコードを入線する。ここで、灯火のコードは、ゴムトランスとコネクタ接続され、防水処理が施される。誘導路灯1基を設置するのに30万円ほどかかるとのことだった。

 これらの灯火の位置決めをするための測量基準点が、滑走路の北と南に1カ所ずつある。4本のポールで示されたその場所で記念撮影?今回の参加は私の外に、現職のN氏、前任のF氏の3人である。関西空港への出向者も今年度限りで、全員引き上げることとなった。これからはもうあまりここへ来ることもないだろう。

 滑走路を24(北東)方向へ向かって走る。左手には旅客ターミナルビルが明るく輝いている。エプロンには7、8機の旅客機が、停まっていた。途中、灯器洗浄を行っている車両が近づいてきたので車を降りて見る。滑走路中心灯の上で停車し、車両下部からドライアイス吹き付けのノズルを出し、灯器のレンズに吹き付けて洗浄するのだ。吹き付けて位置は、ノズルに併設されたテレビカメラの画像を処理して自動的に位置決めするとのことだ。午前1時30分、本日最後のタイ行きの飛行機が、二期島の滑走路から離陸し、大きく左手へ旋回して行くのが見えた。滑走路北端で、進入灯の高さ調整をしている現場を見学する。進入灯は高さ3mほどのポールの上につけられており、閃光灯火1灯とよこ一列に赤色の固定灯が6灯設置されている。これらは、全て高さを一定に調整されており、今回の不等沈下の測量による確認の後、60センチほどある伸縮部で調整できればそれで行い。それで不足の場合はポールを作り直して設置替えするのである。ポールの材質はアルミニュームだ。

 この場所からは連絡橋の料金ブースがよく見える。かつて在職時代には何度も通ったルートの近くなのだ。
 次に二期島の方へ向かう。二期島はクローズされていないので、管制官の指示に従い滑走路に入る。基本的な作業は灯火の目視点検、進入路灯火の高さ測定だとのこと。滑走路中央部分まできたのでところで、着陸機があるため一時退去するように管制塔から指示があった。この深夜の着陸は珍しいとのこと。しばらく場周道路で退去していると貨物機が着陸してきた。

 二期島の灯火は大半がLED方式である。一期とは年代の作業がある。灯器のメーカーは韓国のようで、設置当初には不具合の出る灯器がおおかったとのことだ。ここから見ると管制塔ははるかかなたなのだが、こちらの状況は向こうからはよくわかるようである。

 夜の空港は美しい。おびただしい灯火の列、輝くターミナルビル。連絡橋も照明灯の列が夜空に浮かび上がっている、対岸はりんくうタウンの明かりがきらびやかに見えている。1年前までここで仕事をしていたが、その時は、こんな光景を楽しむ余裕はあまりなかった。日々の仕事をこなすことで精一杯であったのだ。しかしそれも過去のことになってしまった。

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