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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

書評「故郷」

書評「故郷」

 故郷、私の徳山村写真日記(増山たづ子)数少ない感動した写真集であった。ダムに沈む徳山村の思い出を写真に残したもので、りっぱな写真機や高価なフィルムを使い高度の技術でもって撮影した写真ではなく、ピッカリコニカという簡易なカメラで身近な人たちや行事、自然を撮影したものであるが、 

大きく心揺さぶられるのは被写体となった村の人たちの自然な表情であった。これほど多くの人たちがすべて自然な表情で、増山さんに写真を撮ってもらっている。映画評論家の佐藤忠男が「心の道具としての写真のありかた」という小文に書いてあるとおり、この写真をみているとまるで自分の故郷のように徳山村が思えてくる。ほんとに懐かしさがいっぱいの写真集なのである。かの篠山紀信に「素朴で邪心のない眼はぼくに写真の原初の力を感じさせた。」と言わせているとおり、その眼が、その心が私たちに懐かしい思い出と限りない愛着を訴えてくる。

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