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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

書評「自分らしく生きる贅沢」

書評「自分らしく生きる贅沢」  ヴェロニク・ヴィエン著、エリカ・レナード撮影、岸本葉子訳。原題「The Art of Imperfection」 本書はフォトエッセイというジャンルの本であり、心休まる写真と共にエッセイが著されている。さきに「なにもしない贅沢」あとに「年齢をかさねる贅沢」があり、1999年ニューヨークで出版され、50万部を越えるベストセラーとなっている。(訳者あとがきより)

 能力主義が徹底したアメリカの社会では人は「完全であること」が暗黙の内に求められている。現実的には時間管理方法や議論の方法が自己啓発の場面での講演のテーマとなっている。そして、この状況は企業にとっては望ましいのではあるが、個人にとっては常に緊張を伴う雰囲気を作り出し、個人をして企業の利益に結びつけるためのいろいろな思考を強いる事になっている。そしてそれが、少なくない個人の精神を犯していることも事実である。さらにこれはアメリカだけの状況ではなく、我が国もほとんど同様だと思われる。 この本は、そんな企業本意の合理性という観点とは逆に、「個人のありのままの姿をもう一度見てみよう」という観点から書かれている本である。自分自身を許す。自分自身の欠点を受け入れる。そうすることにより、殺伐としたこの時代に人間性を取り戻す力を与えるものである。 多くの人はこの本の考えにふれ、ずいぶん勇気づけられたのではないかと思う。また、一歩退いて自分自身の現在の状況を冷静に見ることができたのではないかと思う。私自身も随分勇気づけられた。この作品の前後の作品も読んでみたいと思っている。 また、エリカ・レナードの写真も素晴らしく、文章の内容とよくマッチしており、また、セピア色に焼いてあるのもよい雰囲気が出ている。 こころが疲れている方は是非一読を。

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