
昨日と今日は水田と畑のお世話をしました。
早朝の涼しいうちにと朝5時より作業を始めたのだけど暑くなっても終わらない💦
結局昼前までかかってしまった。
まず初めにやったのは・・・・

水田に繁茂した蓮の葉っぱや花!稲の成育に支障があるのでバッサリと刈り込む。

きれいになりました。しかし、今年は蓮の中に稗(ヒエ)が沢山生えている。これは大変な事です。
水田の中に稗を発見したらきっちりと引き抜いて処分しなければ次の年が大変なことになる。
そのため、古来より、延々と”稗引き”を続けてきた。
その積み重ねが今日の美しい水田の姿なのだ。
対策を考えないといけない。
次にやった作業は・・・・

トウモロコシに網をかぶせました。うちの方ではトウモロコシが大きく成ってくるとカラスが食べに来るんですよ。
もう惨憺たる状態になってしまいます。そのための防御です。

最後にイチゴの苗の移植とランナーで伸びた苗を活着させるために、鉢に固定します。
イチゴは暑さに弱いとのことですので、日よけもしました。
来年もまたおいしいイチゴが食べれますように。

百日紅(サルスベリ)が咲いています。
盛夏を感じさせる花ですねー。
稗の事で思ったのですが・・・
水田のある風景って昔からあって何気なく見ている当たり前の風景だと思われているのですが。
そして、”自然の風景”と勘違いされている方が多いのではないかと思いますが、
実は水田は”偉大な人工物”なんですよね。
自然の風景であるはずがない。人が作って、そして守り続けているものなのです。
その昔、京都北部の丹後半島で遊ばせていただいていた頃でした。(もう40年近くも前ですが)
入植されてきた方がかつての水田の跡を復活されていました。
山間部でしたので棚田なのですが、廃村状態になり耕作されなくなって久しいその棚田はかつてそこに水田があったなんてほとんどわからないほどススキが繁茂していました。
その方は水田跡の草刈りをした後、スコップで一株一株、ススキの根を掘り起こしていました。
田圃中がススキなのですからとてつもない重労働だったと思います。
”自然の姿”というのはこのススキの原の事を言うのであって、水田の姿を指すのではないということをこの時に知りました。
この地方では田植え前になると棚田の周囲の畔を補修します。
”畔塗り”と言いますが、水田に水を入れ、畔端の土を畔に盛っていくのです。
そうしないと、小動物が開けた穴があり、水が流れ出てしまい、水田にならないからなのです。
この作業は毎年行わねばならず、そうすることにより水田は守られていたのです。
一度放棄された水田を元に戻すのは先にも述べたように大変な苦労をしなければなりません。
しかし、既にある水田を守っていくのにもそれなりの労力が必要なのです。
稗を引くという事も美しい水田を維持していくための必要な労力と言えるでしょう。
農業従事者は今や高齢者ばかりになり、後継者がいないのが現状だと思います。
農業に魅力を見いだせない限り、農業従事者は減り続け、逆に放棄田は増え続け、美しい水田風景は昔話しの中にしか残らなくなってしまうのだろうと思います。


