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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

映画「ダウンタウンヒーローズ」

 ダウンタウンヒーローズ(山田洋二監督)
 
 を見た。2回目である。深く深く感動した。盛り込まれている多くのテーマがあり、青春のういういしさ、頼りなさ、まじめさ、正義感、傷つきやすさ・・・・、それらがあふれんばかりに感じさせられる。自分が忘れかけていた一番大事な感覚である。

メインのストーリーは恋愛小説。中村橋之助扮する旧制高校の生徒と、薬師丸ひろ子扮する高等女学校生が寮対抗の演劇祭で知り合い、心奪われる。しかし、恋敵が現れ、ラブレターの手渡しを頼む。それが柳葉敏郎。橋之助は持っていくが、薬師丸は受け取らない。薬師丸は橋之助が好きであり、柳葉の手紙を持ってきたことに落胆したからだ。
 柳葉は高校をやめ、芝居小屋をやる。そして薬師丸と橋之助は・・・・・・。このあたりは「さびしんぼ」の最初とよく似ている。キャストも似通っている。げびた推察だが、そうならないとだめなのかもしれない。いっしょになれないことが、見るものの多くの現実の生活に共鳴するのかもしれない。
 胸締め付けられる思いで最後まで見た。ほんとに胸が苦しい。こんな感覚は最近少ない。何年か前に、中学校の同窓会があった。そのときの感覚もこれと似たようなものだった。どちらにも共通する点はそこに青春があったこと、そして今は青春から遠く離れた所まで来てしまったこと。そして決して取り戻すことが出来ない事だと言うこと。
 付加的ではあるが、ほかにもいろいろとテーマがあった。すまけい扮する教師が旧制高校で最後の授業をやり、その中で、「君たちの得た自由はフリーダムではなくリバティである。」と言う場面。努力しないと本当の自由は手に入らないということ。涙を流しながら教授に拍手を送る生徒達の姿。こんな感動を呼ぶ教授、講義にはなかなか出会えない。(我が立命館には少ないながらそれがあった。)
また、時を駆ける少女の主人公(名前が出てこない)が女郎(石田エリ)をかくまい、食事を分け与え、最後に逃げるのを手伝い、恋心をいだきながらも、自分は何もしていない、出来ないと嘆き、医師となって無医村のためにつくすことを仕事とすることなど。主人公はシナリオライターとなったのは、恋敵柳葉の遺志をついだこと。
 全編に山田洋二の山田洋二らしさが出ている映画であった。早坂暁の自伝的小説がもととなっているが、旧制高校の描写や、シナリオは、北杜夫の「ドクトルマンボウ青春記」と非常に似通っている。きっとそれも参考にしたに違いない。むさ苦しい、非常識、熱血の中に純粋がある、それが青春だと思った。
 これから自分はどう生きていこうかと思わせる映画であった。
 どう生きて行こうと思ってるのかって?・・・・情熱を持って、まじめに生きたい。できればすまけい扮する教授のように人を激励し感動を与えるような人間になりたい。
淡い恋、実らなければ思い出にしかならない、しかし、苦しいけれどしかたのないことがある。一度それを経験すれば、後々映画を見る都度、失恋の追体験をしなければならない。そのたび苦しい自分であり、また、経過してしまった時間の長さを感じ、二度と戻ってこない貴重な青春時代を残念に思うことになる。
 しかし、過ぎ去った過去をいくら思っても、帰ってくるものではない。年をとったことを残念に思うのではなく、今はまだ若いということを思う事のほうが大切ではないかと思うのです。
 

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