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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

そうだ小説を書こう(山本甲士)

 書名を見るだけでは小説作成の指南書のように見えるが、実はこの本自体が小説なのである。離婚して家族と別れ、さらに、遠隔地へ転勤させられて一人暮らしをする、そんな主人公山本宏司はこの小説の作者の事?転勤で飛ばされ他の地の彼の仕事は道路や河川沿線、福祉施設などの清掃であった。会社のイメージ向上と銘打った嫌がらせのような仕事であった。
そうだ小説を書こう

 離れて暮らす息子とのコミュニケーションをとりたいがために山本は小説を書こうと決意する。そして最初は短い小説から始めるがなかなかうまくはいかない。そこで、近所に住む小説家に指南を請う。その小説家というのがこの小説を書いている山本甲士である。だからこの小説の中には山本自身が二人、というか駆け出しのころの山本と、小説家として新人賞を取り、スタートした山本が出てくる。そして、その小説家の山本が駆け出しの時に書いた小説を主人公の山本が描いたというストーリーになっており、小説家山本がそれまでにスキルアップを図った方法が小説のネタとして出てくる。また、その過程で創作した作品も出てくるのである。
 だから、小説中の小説も読めるし、小説の書き方のノウハウも習得できるという一粒で二度おいしい?小説である。まあ、小説であり、指南書でもあるというものである。小説家を目指す人にとっては参考になるかもしれない。
 小説中の小説は物語が進むにつれて出来もよくなり、また、その内容は元の小説の中の息子の事などが表現されておりなかなか面白いのである。この「君だけの物語を書こう」という小説中の小説はなかなか面白い。最後の締めくくりはどちらかというと指南書的書き方になっているが、作者山本甲士の小説家としての成長過程をおそらく表現しているようでこれもなかなか参考になる。小説家を目指している方は一読してみる価値はあると思う。

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