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2台のクーペと”四方山果無(よもやまはてなし)”World

書評「ひまわり事件」(荻原浩)

初出が2006年だからもう11年前か・・・荻原浩さんの小説はとても好みだ。リリースされればすぐにでも読みたいのだが、色々と条件がある。まず読書の時間は通勤電車の中だけ。重い本は立っていると読めないので文庫が基本。書架が一杯なので自分では買わない。ひたすら図書館が買ってくれるのを待つ。すると必然的にベストセラーは追いかけられない。(追いかける気も無いのだけど・・・)で、久しぶりに読んだ随分昔?の荻原浩さんの作品です。
ひまわり事件

同じ経営者であるひまわり幼稚園と老人ホームのひまわり苑、幼稚園児と老人達を会わせる事により、子供達はジジババから昔の遊びなどを教えてもらい、ジジババ達は子供達のかわいい姿を見て心和ませる・・・という趣向を園長や理事長が発案し、その実、理事長は次期の選挙に立候補するための自分の実績として子供や老人を使おうとしているのだった。いきなり押しつけられる子供と老人の交流にみんながとまどうのだが、思わぬ方向で仲良しになる園児や入居者もいる。
荻原浩の小説は今までハズレがなく、表現も軽妙で面白いのだが、今回のこれは、読み進むうちに破綻するのではないかと少々心配していたのである。かつての学生運動家が登場してくるところは少々無理があるように見えるのだが、最後はなんとかまとめて行くのがさすがである。
自分としては、子供の時は祖父母も一緒に住んでいてその間の交流もなんら苦にならなかった。だから、この取り組みが何故悪かったのかよく分からなかったのだ。実は肯定的な方向で書いてもうまく行くのではないかと心の中では今もって思っているのです。 

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