昨日から今日にかけて加古川流域は結構な降雨があり、加古川大堰が全開放流したため管理している曇川樋門が逆流した。
(また、どういう訳か、原因不明の停電もこの地域に発生していた。)
国土交通省の出先からの出動指示は条件に達していなかったのか出されなかったが、樋門地点での逆流発生の恐れがあるため、放置しておけない状況であったのだ。

午前2時前、内水位と外水位が拮抗した。
そしてその後、ゆっくりとゴミの流れが外水側から内水側への向きに変わった。

逆流となったため、樋門ゲートを全閉にする。
そして兵庫県の曇川排水機場及び国交省小野出張所へ連絡する。

加古川市街への流下を止めるため、農業用水路の荒ヶ瀬樋門4門を全閉する。

こちらは曇川樋門の状態。全閉ランプがついている。
全閉の後、担当の国交省出先機関へ電話するが、転送電話なのか、恐らく事務所の警備員であろう人が電話に出る。状況を伝えたが、レスポンスが悪い。

兵庫県の曇川排水機場はポンプを稼働させたので、内水側の水位は増加が止まったが、加古川本川の水位はどんどん上がる。
曇川樋門のゲートは全閉のままである。
夜明け、雨ももう降りそうにないので、荒ヶ瀬樋門を開ける。曇川排水機場の内水位を、現在の値に保って運転してくれるよう排水機場に依頼する。
午前9時、ようやく内外水位が逆転したので、樋門を開け、順流で流した。
樋門水位観測員が本川水位が増加していることに気付いたのは加古川大堰からの放流警報の放送であり、0時前には県土木から五ヶ井用水の用排水調整委員に出動要請があったのだが、大堰の放流に気付いていなければ、また、県より出動要請が無ければ樋門は逆流して、加古川市内を流れる農業用水路から水があふれていただろう。ちなみに、国土交通省から水位観測員へは出動の指示はなかった。
樋門の逆流を検知して警報を発する”樋門警報装置”もあったのではないかと思うが、加古川を管理している事務所、出張所が逆流に気付かないというのはとてもまずい事ではないかと思うのだが?そしてまた、水位観測員が出張所に電話連絡をしたにも関わらず、その通報がどこにも伝わらないというこの状況も危機管理上問題があるのではないかと老婆心ながら心配するのである。
加古川大堰が全開放流をする時点では、大堰より、同じ河川を管理している出張所へその旨を伝えて受信を確認するべきであり、大堰より下流側の樋門には逆流の可能性が出るという事を想定すべきではないのだろうか?